れぐるすの丘

読書感想文

帰郷

週末は祖母の13回忌で実家に帰省していた。
実家は山梨県の山奥だけど、今年はお山も例外なく暖かい。師走なのに。

法事自体は、家族だけでこじんまりやった。

終わってから近くの食事処で坊さんと献杯していろいろ話をした。
なかなかおもしろい話を聞くことができた。

日蓮宗には世界三大荒行の1つである「百日大荒行」と呼ばれる修行がある。
うちの菩提寺の坊さんも行ったらしい。

修行の内容は、ざっくりいうと
21時間読経、30分×3回の水浴び、1時間半の睡眠、食事はおかゆ1杯らしい。
これを11月〜2月の100日間やるらしい。正気の沙汰ではない。
僕なら3日で即身仏になれそう。

実際、その坊さんが行ったときは、本当に死者が出たらしい。
それくらいやばい修行なので、行く前に誓約書を書かされるんですって。
でも死亡保険はちゃんとおりるとのこと。

坊さん曰く「極限状態に達すると、生きること以外考えなくなる」。
これがいわゆる涅槃というやつ・・・。まさにニルヴァーナ
100日間、爪を切ることがなかったらしい。
人間の体がすべてのエネルギーを生命維持に割り当てていたのだろうか。

・・・そんな話を聞いていると、ちょっとした失敗でひどく落ち込んだり、
マイナス思考になっている場合ではないな、と思えてきた。
生きる活力を分け与えてもらった気がした。坊さんすげえ。

ただ、酒が回って気持ちよくなってきたのか、
途中から女遊びの話しかしてなかった。感動を返してほしい。